ジュニアユースの最近のブログ記事
「監督の腕組み」というコーナーを設けていただき、いつしかサーバーの都合で使えなくなっていて、今季、新しくこのコーナーを復活していただきました。
にもかわらず、シーズン中は何かと理由を付けては投稿してきませんでした。
・・・が、ついに初投稿せずにはいられなくなりました。
アンテを少しでも知っていただいている方なら既にご存じかと思いますが、そうなんです、アンテ史上初の「1部リーグ残留」を決めたのです。
これほどのビッグニュースを私が報告しないわけにはいけません。
でも、ここで報告しなくてもwebや選手・スタッフブログでも報告済みだから、、、どうしようかと思っていたら、ロンドンオリンピックで競泳ニッポン男女の大活躍が、、、サッカー以外で夜中に起きてスポーツを見るなんてことはほとんど無いのに、何となく惹かれるものがありました。
オリンピックが始まるというのに、メディアの取り上げ方が"なんとなく"おとなしいと感じていて、それはそれで、僕としてはOKなんですが、でも、悔しい思いをして復活をした選手がいたり、順風にみえて実は凄い苦労を重ねた選手がいたり、平成生まれの選手が多くなってきていたり、魅力的な『道のり(課程)』を持っている選手が多い気がして、正直、過去のオリンピックよりも"なんとなく"見てみたいなと思っていました。
交通事故でサッカー選手や教員という道から、新しい道を選んだ僕が一番最初に出会ったのが、ライフセービングです。
これは、簡単に言うと、海難事故を防止する活動のことですが、ライフと付いているので、人命救助というもう少し大きな意味もあります。
海に行くと、赤とオレンジの変な帽子にサングラスをしたマッチョな人を見たことがあれば、その人たちがやっている活動のことです。
ビックリする方もいますが、実は、僕、あの方たちの仲間だったんです。
というよりも、今でも仲間ですが、、。
ただ、当時は、もう少し痩せていて、マッチョ体型でしたが、、、まぁ、今はね。
当時の先輩や同級生には有名人なんかもいて、飯沼誠司なんてのは、僕の結婚式の立ち会いに人までやってくれたやつですが、最近は連絡も取らず、電話番号も分からなくなってしまいましたが、、、まぁそのライフセービングのトレーニングってが凄く辛いんです。
僕がサッカーの指導者になってから、今でもフィジカル的なトレーニングのベースにしているのが、この時のトレーニングなんですが、その中で、競泳のトレーニングがあります。
当然、オリンピックに出るほどのトレーニングはしませんが、先輩も後輩も同級生にも元スイマーが多いのは当然で、それはそれは凄い追い込むわけです。
本当に苦しいんです。
彼らの常識でしごくので、「僕は空気を吸って生きていたいです」という温情が通用せず、まぁとにかく大変な思い出でした。
だからというわけではないのですが、スイマーの素性というのは若干理解できます。
妻もバリバリの元スイマーなので、どういう思考回路なのかも何となく分かります。
競泳は個人競技ではあるけど、これは柔道や陸上競技、他の個人競技でもそうだと思いますが、実は、根の根はチーム競技なんです。
《あいつが頑張るなら、自分も頑張る。》
《自分が頑張れば、あいつも頑張る。》
自然に、必然に、こういう構図が出来上がります。
コンマ何秒という争いをしている中で、そういえばスイマーのトップトップで卑屈な人間はいませんでした。
力(技術)の無いものには、指導を惜しまず、力(技術)のあるものから容赦なくそれを盗む、そして遠慮無く、躊躇無く、指導を仰ぐ。
そんな彼らだから、「まさか」のではなく、『当然』の銅メダル三連発!
初日の高校生の活躍とエース北島の不振で、さらにチームが一つになったんだと思います。
アーチェリーでも、体操でも「自分が踏ん張らなきゃ」、「自分が挽回しなきゃ」という言葉がコメントで聞かれました。
決しておごりではなく、それがチーム競技だからです。
久しぶりに感動しました。
作り物のお涙ちょうだい番組には全く感動しませんが、あの舞台に立つための『課程』を考えば、何の言葉も必要ありません。
朝方にもかかわらず、アンテのゴール級に大声で興奮してしまいました。
メダルの色とか、いろいろありますが、それ以上の『課程』がみえ、本当の感動を味わえました。
サッカーはチームスポーツと言いますが、本当の意味でチームスポーツを理解している選手がどれだけいるか、誰か統計を取って欲しいものです。
今季のアンテはチームになれなくて苦労しました。
『チームのために』と感じさせるチームに出来なかったことがそもそもの問題で、僕の力の無さを痛感しました。
それでも、たとえ10点取られても、同じ相手に同じスコアで連敗しても、勝てそうで勝てない、引き分けそうで落とす、そういう試合を続けても、24名の選手たちは、『チームのために』という強い気持ちで最後まで闘ってくれました。
チームの身の丈に合った戦術ではなくても、それを築き上げようと努力し、奇跡を信じて戦い抜いた選手たちのここまでの『課程』は、アンテ史上に残る、史上初の快挙に見合った、そして、来季に勝負を懸けるための歴史を築いた『課程』です。
あえて『道のり』を知らせ、語る必要はありません。
ただ、何かを成し遂げた時、そこまでの『道のり』は本物で、それは言葉で伝えなくても「感動」を呼びます。
そろそろ、新しい『道のり』を歩め、新しい歴史を築け、ということかもしれません。
新しい感動を受け、与え続けるため。